テキトー母さんのすすめ
この本は、お子さんのモチベーションに課題がある中で、お母さんが心配しすぎだなと感じた時におすすめしている本です。
何がいいのか?
お母さんがテキトーに対応することと、子どもの自立には関係があって、それを具体的に説明しているからです。
アドラー心理学にも通じるところがふんだんにあります。
例えば、
「エライね」「お利口だね」と言わない
というのがある。
子どもが食べ終わった食器を自分で洗い場に下げた時、「エライね」「お利口だね」と言いがちです。
テキトー母さんは、このようなとき
「わあ、ありがとう!母さん助かる~。これでゆっくりドラマが見られるわ!」
という事を推奨しています。
これは、アドラーも同様で、感謝の気持ちを伝えるのが正しい接し方と言っています。
「褒める」というのは、相手を下に見ています。自己顕示の表れともいわれます。ですので、人は基本対等と考えるアドラーは、「感謝」を伝えるのです。
感謝された側もうれしいものです。子どもも感謝されることで、次も感謝されたいと思うようになります。
褒められるのもうれしいのですが、褒められなかったときに行動が途切れます。
感謝は普段から出来るので、感謝しないという事は起こりにくいという事もあります。意図的にほめているときは、続かないものです。自分の機嫌が悪いときとか…Σ( ̄ロ ̄lll)
ちなみに、私の母親はテキトーでした。私からするとうらやましい面も多々ありました。気にしませんし。母は強しです。
「褒め方」の本というのも随分と出ていますが、私は懐疑的です。
分かりやすい例がありました(別の本からですが)。簡単に抜粋します。
イチロー選手が2000本安打を達成しました。イチロー選手にリポーターが言いました。
「エライね」
違和感がありませんか?
そうなんです。本来なら「すごいですね!」や「感服しました!」
ではありませんか?
褒めるという行為は、相手が下という意味になっているんです。上司が部下を褒めるのも同様です。
感謝、感激であれば、上下関係がありません。私も同じような場面がありました。子どもたちが、志望校に合格したときですね。成績が上がった時も同じ感じです。
「やったね!」「すごいね!」「わたしも嬉しい!」
という言葉が出てきます。共感・共有するのが良いのだと思います。「課題の分離」をしていますので、成果を出したのは子どもたち本人です。
ほか、寝坊させるというのもあります。勇気がいりますけどね。勇気は、アドラー心理学のキーワードです。